日本人のお正月の定番料理・おせち。大変歴史の古いもので、弥生時代には始まったと言われています。作物が無事収穫できたこと・自然の恵みに感謝して神様に供えたものを「節供・せっく」といい、その備えたものを調理したものが「節供料理」と言いますが、それがおせちの始まりというわけです。やがて中国から節句の行事が伝わり、元旦や端午・5月5日や七夕・7月7日などの五節句には宮中にて「節会・せちえ」という宴会が行われるように。
そこで振舞われた料理が「御節供・おせちく」、それが略されて「おせち」という言葉に代わったのです。第二次世界大戦も終わり、家庭で作るのが当たり前になっていたおせちがデパートなどで売られるようになったときに「く」を省略したそうです。宮中行事として上流階級の人たちだけのものであったのが庶民まで広まっていったのは江戸時代。1年の締めくくりともなる大切な節目・お正月に食べることが定着したのです。
今ではローストビーフ入りや中華風などさまざまなものが出てきていますが、もともとは日本の伝統的な行事食。それぞれの料理や素材が意味を持つものです。黒豆で「まめに暮らす」やれんこんで「将来の見通しがよくなるように」といったことを聞いたこともあるでしょう。重箱の中にたくさんの願いが込められているのです。
変り種もいいですがたまには昔ながらのものもいかがでしょうか。お正月と言えばお雑煮も欠かせませんが、同じように地域特有の食材も入っていたりもしておもしろいものです。おせちのことならこちら
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